「シャンプー自体は頑張れるけど、その後のドライヤーが本当に地獄…」 「一生懸命乾かしたはずなのに、数時間後には脇の下に毛玉ができている…」 「サロン帰りはまん丸アフロなのに、家で洗うとペタンコの別犬になってしまう…」
ビションフリーゼの飼い主さんなら、誰もが一度はこの悩みに直面しますよね。あの綿菓子のような美しい被毛は、「洗うこと」よりも「乾かすこと」の方が何倍も重要で、かつ難しいのです。
実は、自宅での仕上がりがイマイチな原因の9割は、「ドライヤーの選び方」と「乾かし方」にあります。人間用のドライヤーを片手に持ちながら、あのもこもこの毛を完璧に仕上げるのは、プロのトリマーでも至難の業です。
この記事では、ビションフリーゼの特性を知り尽くした筆者が、**「時間は半分、仕上がりは倍ふわふわ」**にするための最強ドライヤーと、絶対に失敗しないドライイングの極意を伝授します。 道具を変えるだけで、あの大変だったドライヤータイムが劇的に楽になりますよ!
【この記事のポイント】
- なぜ普通のドライヤーではビションフリーゼは乾かないのか
- プロが使う「ブロアー」と話題の「ドライヤーハウス」の使い分け
- 絶対に毛玉を作らせない「スリッカー×風」の黄金テクニック
ビションフリーゼに「人間用ドライヤー」だけじゃダメな理由
「うちにある高いドライヤーを使えばいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、ビションフリーゼに関してはそれが通用しません。その理由は、彼らの特殊な被毛構造にあります。
密集したダブルコートは「風量」がないと根元が乾かない
ビションフリーゼの毛は、細く縮れたアンダーコート(下毛)がびっしりと生えています。人間用のドライヤーは「熱で水分を蒸発させる」仕組みですが、これだと表面の毛が乾くだけで、密集した根元の水分まで熱が届きません。 結果、表面は乾いているのに根元はジメジメした「生乾き」状態になり、これが数時間でフェルト状の頑固な毛玉に変化します。さらに湿気は菌の温床になり、皮膚炎の原因にもなります。
高温の風はデリケートな皮膚と被毛を傷める
根元を乾かそうとしてドライヤーを近づけすぎると、今度は「熱」の問題が発生します。犬の皮膚は人間より遥かに薄く(人間の1/3程度)、熱に非常に弱いです。 人間用のドライヤー(約100℃近く)を当て続けると、熱中症のリスクがあるだけでなく、被毛のタンパク質が変性し(熱変性)、毛がパサパサになって切れやすくなります。
「両手」が使えないと、あのアフロヘアは作れない
これが最大の理由です。ビションフリーゼのトレードマークである「アフロ」を作るには、**「左手でスリッカーブラシを使って縮れた毛を伸ばし、右手で被毛を支える」**という動作が必要です。 つまり、両手がフリーでないと、あのふわふわの形は作れないのです。片手にドライヤーを持った状態では、毛を伸ばすことができず、チリチリのくせ毛のまま乾いてしまいます。
失敗しない!ビションフリーゼ用ドライヤーの選び方【3つの鉄則】
では、どんなドライヤーを選べば良いのでしょうか?選ぶ基準は以下の3点です。
1. 【風量重視】温度より「風圧」で水を吹き飛ばすもの
ビションフリーゼに必要なのは「熱」ではなく**「風圧」です。 強い風の力で、密集した毛を掻き分け、根元に溜まった水分を物理的に吹き飛ばす(水切りする)タイプのドライヤーを選びましょう。これを一般的に「ブロアー」**と呼びます。低温でも大風量なら、短時間で皮膚へのダメージなく乾かせます。
2. 【ハンズフリー】スリッカーブラシと同時使いできる形状
前述の通り、両手が使えることは絶対条件です。
- 置き型(スタンド型): 机に置いて角度調整ができるもの。
- ホース型: 本体を床に置き、ホースの先を固定できるもの。
- 壁掛け型: 専用のアームで固定するもの。 いずれかのタイプを選び、常に両手で犬の体を触れる環境を作りましょう。
3. 【静音性】長時間の使用でもストレスにならない音量
風量が強いブロアーは、どうしても音が大きくなりがちです(掃除機のような音)。しかし、ビションフリーゼは繊細な性格の子も多いため、爆音だとパニックになることも。 最近は、風量は強いままで音を抑えた「静音設計」のモデルも増えています。住宅環境(マンションなど)に合わせて、音の大きさ(dB)もチェックポイントです。
タイプ別!ビションフリーゼにおすすめのドライヤー5選
ビションフリーゼ飼い主の間で「これは神アイテム」と評判の高いドライヤーを、タイプ別に厳選しました。
【最強の時短&ボリューム】業務レベルの風圧「メガブロー」
- タイプ: ホース型(ブロアー)
- 特徴: 圧倒的な風圧で水分を吹き飛ばす、プロ御用達のハイパワーマシン。
- おすすめ理由: 乾くスピードが段違いです。風が毛の根元まで届くので、生乾きのリスクがほぼゼロに。風量・温度が無段階調整できるので、顔まわりは弱風にするなどの微調整も可能。 「とにかく早く、完璧に乾かしたい」「多頭飼いしている」という方にはこれ一択です。ただし、音はそこそこ大きいので注意。
【操作性No.1】ハンズフリーの決定版「DUZ(デュズ)」
- タイプ: ハンズフリー(卓上・壁掛け)
- 特徴: 360度自由に動くフレキシブルホースを採用した、コンパクトなドライヤー。
- おすすめ理由: ピンポイントで風を当てたい場所に固定できる操作性が抜群です。ブロアーほどうるさくなく、風量も十分。デザインもスタイリッシュでリビングに置いても違和感がありません。初心者でも扱いやすい「失敗のない一台」です。
【究極の楽ちん】入るだけで7割乾く「Drybo Plus(ドライヤーハウス)」
- タイプ: ボックス型(ドライルーム)
- 特徴: 箱の中に入ってもらい、底面からの心地よい風で全体を乾かす家電。
- おすすめ理由: 「飼い主が疲れない」という点では最強です。スマホを見ている間に全身の7〜8割が乾きます。抜け毛がボックス内に溜まるので、部屋の掃除も楽ちん。ビションフリーゼのような毛量が多い犬種の「予備乾燥」として導入する家庭が急増中。
【コスパ重視】今あるドライヤーを活用「ドライヤークリップ/スタンド」
- タイプ: アタッチメント
- 特徴: 手持ちの人間用ドライヤーをテーブルや棚に固定するクリップアーム。
- おすすめ理由: 数千円で導入できる最も安価なハンズフリー化の方法です。ただし、ドライヤー自体の風量は変わらないため、時間はかかります。「まずは低予算で試したい」という方に。
【仕上げ専用】マイナスイオンで艶を出す「人間用高級ドライヤー(ナノケアなど)」
- タイプ: 手持ち
- 特徴: 髪に潤いを与える高機能ドライヤー。
- おすすめ理由: これは「メイン乾燥」ではなく、ブロアーで乾かした後の「最後のツヤ出し・セット」に使います。キューティクルを整え、手触りを最高にするためのプラスワンアイテムとして優秀です。
プロ級の仕上がり!「爆毛アフロ」を作るドライイング手順
良い道具を持っていても、使い方が間違っていては宝の持ち腐れです。ビションフリーゼをふわふわにする核心は、「スリッカーブラシ」と「風」のコンビネーションにあります。
手順1:タオルドライで「水分を吸い尽くす」
ドライヤー時間を短縮する鍵はここにあります。普通のタオルではなく、**吸水性の高い「セームタオル(ペット用吸水タオル)」**を使ってください。 ゴシゴシ擦るのではなく、タオルで毛を挟んで「ギュッギュッ」と水分を吸い取ります。ここで水気が滴らないレベルまで吸い取っておくことが重要です。
手順2:ブロアー/ハウスで「根元」の水分を8割飛ばす
ここから風を使います。
- ブロアーの場合: 皮膚に風を当てるイメージで、根元の水分を吹き飛ばします。毛並みに逆らって風を当てると、根元が立ち上がりやすくなります。
- ハウスの場合: 中に入れて20〜30分待ちます。完全に乾き切る一歩手前(少し湿り気が残る程度)で出します。
手順3:スリッカー×温風で「縮れを伸ばして」形を作る(ここが最重要!)
ここがアフロを作る勝負所です。
- スリッカーを入れる: 毛の根元にスリッカーブラシを優しく入れます。
- 風を当てる: ブラシを入れた根元部分に、温風をピンポイントで当てます。
- 伸ばす: 風を当てたまま、ブラシを毛先に向かってゆっくり動かし、縮れた毛(クルクル)を真っ直ぐに伸ばします。
これを「スリッカーブロー」と呼びます。一箇所ずつ丁寧に行うことで、クルクルの毛が綿菓子のように広がり、あのボリュームが生まれます。
手順4:冷風でキューティクルを閉じ、ボリュームをロックする
全体がふわふわに乾いたら、最後にドライヤーを**「冷風(クールモード)」に切り替えます。 温まった被毛を急冷することで、開いていたキューティクルが閉じ、「立ち上がった状態」で毛が固定(ロック)**されます。これを行うと、翌日になってもアフロが崩れにくくなります。
ドライヤーハウスって実際どうなの?ビション飼いのリアルな評価
最近話題の「ドライヤーハウス(ドライルーム)」。高価な買い物ですが、ビションフリーゼには向いているのでしょうか?
結論:ビションフリーゼには「予洗い乾燥機」として最強のサポーターになる。
- メリット:
- 疲労激減: 乾かす時間の7割を座って待てるのは革命的です。
- 部屋が汚れない: 抜け毛がボックス内に集まるので、舞い散りません。
- 静か: 多くの製品が静音設計で、怖がりな子でも入りやすい(Drybo Plusなど)。
- デメリット:
- 「アフロ」は作れない: ただ風を当てるだけなので、そのままだと毛が縮れた状態で乾いてしまいます。
- 仕上げは必須: 完璧なビションスタイルにするには、ハウスから出した後に10〜15分程度、スリッカーを使ったハンドブローが必要です。
おすすめの使い分け: 「平日のシャンプーや足洗い」→ ハウスだけでOK(見た目より清潔さ重視) 「お出かけ前や撮影前」→ ハウス(予備乾燥)+ ハンドブロー(仕上げ)
よくある質問(FAQ)
Q1. ドライヤーを嫌がって暴れます。対策は? A1. 「音」か「風の強さ」が怖いのかもしれません。 まずは風量を「最弱」にし、体から離して風を当て、おやつを与えながら「ドライヤー=いいことがある」と覚えさせましょう。また、顔に風が当たるのを極端に嫌がる子が多いため、顔まわりは風を弱めるか、スポンジで水気を取る程度にして徐々に慣らしてください。耳をタオルで覆って音を遮断する「スヌード」を使うのも効果的です。
Q2. 乾かすのにどれくらい時間がかかりますか? A2. 道具によりますが、成犬で30分〜1時間が目安です。 人間用ドライヤーだと1時間以上かかることもザラですが、業務用のブロアーを使えば30分〜40分程度に短縮可能です。時間がかかりすぎると犬の負担になるので、道具への投資は「愛犬の健康への投資」と考えてください。
Q3. 人間用のナノケアドライヤーは犬に使ってもいい? A3. 使っても大丈夫ですが、「メイン」としては力不足です。 ナノイーなどのイオン機能は犬の毛にも良く、サラサラになります。しかし、風圧が弱いため、最初から最後までこれで乾かそうとすると時間がかかりすぎます。「ブロアーで9割乾かして、最後の仕上げにナノケア」という使い方が最も贅沢で効果的です。
まとめ:最強ドライヤーで、愛犬をもっとふわふわに愛そう!
ビションフリーゼの「白さ」と「ふわふわ」を維持できるかどうかは、シャンプー剤よりも**「ドライヤー選び」と「乾かし方」**にかかっています。
- 時短と完璧さを求めるなら: 業務用パワーの**「ブロアー(ホース型)」**
- 楽さと清潔さを求めるなら: ほったらかしOKの**「ドライヤーハウス」**
- 必須のテクニック: **「スリッカーで伸ばしながら乾かす」**こと
適切なドライヤーを使えば、これまで「苦行」だったドライヤータイムが、愛犬がみるみるうちに綿菓子のように膨らんでいく「魔法の時間」に変わります。 ぜひ、ご自身のライフスタイルに合った「相棒ドライヤー」を見つけて、自宅で最高の爆毛アフロを作ってあげてくださいね!



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