「ロイヤルカナン、また値上げ……。多頭飼いには正直きつい」
「ネットで購入しようとしたら、動物病院の登録や認定が必要になっていて面倒くさい」
愛犬・愛猫の健康を守るために療法食は欠かせませんが、昨今の「価格高騰」「欠品」「購入手続きの厳格化」に頭を抱えている飼い主さんは多いはずです。
そんな中、救世主として注目されているのが「ベッツワン(VETSOne)」です。
ロイヤルカナンと比べて圧倒的に安く、通販ですぐ届く。しかし、あまりに安いと逆に不安になりませんか?
- 「安いけれど、原材料は安全なの?」
- 「ロイヤルカナンと同じような効果はあるの?」
- 「偏食気味のうちの子でも食べてくれる?」
この記事では、長年ペットフードの成分分析を行ってきた筆者が、ベッツワンとロイヤルカナンの決定的な違いを徹底解説します。特に需要の高い「pHケア(尿路)」「消化器ケア」「腎臓ケア」の口コミや成分比較を中心に、失敗しない選び方をお伝えします。
【この記事のポイント】
- 価格: ベッツワンは流通コスト削減により、ロイヤルカナンより2〜3割安い。
- 品質: 「安かろう悪かろう」ではなく、ISO9001認証工場で作られた安全なフード。
- 嗜好性: ロイヤルカナンは「こってり濃厚」、ベッツワンは「あっさり小粒」。
- 入手: ロイヤルカナンは購入制限が増えているが、ベッツワンは通販で手軽に買える。
ベッツワンとロイヤルカナンの決定的な5つの違い【比較表】
まずは両者の違いを一目でわかるように比較表にまとめました。
| 項目 | ロイヤルカナン (Royal Canin) | ベッツワン (VETSOne) |
| 価格帯 | 高め(頻繁な値上げ傾向) | リーズナブル(20〜30%安価) |
| 開発国・ブランド | フランス(世界的ブランド) | 日本(ペットゴー株式会社) |
| 主な製造国 | 韓国、フランス、オーストリア等 | タイ |
| 購入のしやすさ | 病院認定が必要な場合あり・欠品多め | 通販で即購入可・在庫安定 |
| ラインナップ | 非常に豊富(味・形状・症状別) | シンプル(主要な疾患のみ) |
| 粒・匂いの特徴 | 油分が多く香りが強い | 油分控えめで香りはあっさり |
価格差の正体は「品質」ではなく「広告費と流通」
最も気になるのが「なぜベッツワンはこんなに安いのか?」という点でしょう。
「原材料のグレードを落としているのでは?」と疑う方もいますが、実際はビジネスモデルの違いが大きいです。
- ロイヤルカナン:
世界中でテレビCMや広告を展開し、多くの卸業者や動物病院を経由して販売されます。莫大な「研究開発費」「広告宣伝費」「中間マージン」が価格に乗っています。 - ベッツワン:
日本の「ペットゴー」という会社が企画し、提携工場から直接仕入れてネットで消費者に届けるD2C(Direct to Consumer)モデルです。中間業者や派手な広告をカットすることで、品質を維持したまま価格を抑えることに成功しています。
つまり、「ブランド料」と「流通コスト」の差が、そのまま価格差になっているのです。
ブランドの信頼性と安全性(製造国について)
「ベッツワンって聞いたことがないけれど大丈夫?」という不安もあるでしょう。
ベッツワンは、東証グロース市場に上場している「ペットゴー株式会社」の自社ブランドです(通販サイト「チャーム」などでも販売されていますが、開発元はペットゴーです)。
製造は主にタイで行われています。
「タイ製」と聞いて不安になる必要はありません。タイは世界有数の鶏肉輸出国であり、ペットフード製造のハブとして、ヒューマングレード(人間用食品レベル)の加工技術を持っています。
ベッツワンの工場も、ISO9001(品質管理)やHACCP(衛生管理)、GMPなどの国際規格を取得しており、安全性は担保されています[1]。
食いつき(嗜好性)と粒の特徴
ここが乗り換えの最大のハードルです。
- ロイヤルカナン:
食欲が落ちた犬猫でも食べるよう、粒の表面を独自の油脂でコーティングしており、香りが強く、触ると少しオイリーです。食いつきは抜群ですが、「匂いがきつい」「あごが汚れる」という声もあります。 - ベッツワン:
ロイヤルカナンに比べると油分が控えめで、サラッとした質感です。匂いもマイルド。
「あっさり系」が好きな子には好評ですが、ロイヤルカナンの強烈な匂いに慣れている子だと、「匂いが薄い」と判断して食いつきが落ちる可能性があります。
【症状別】ベッツワンの実力評価とロイヤルカナンとの比較口コミ
ここからは、具体的な製品ごとの比較です。特に利用者の多い3つのカテゴリーを深掘りします。
下部尿路ケア:ベッツワン「pHケア」 vs ロイヤルカナン「ユリナリーS/O」
ストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石に対応する療法食です。
【成分と効果の比較】
どちらもミネラルバランス(マグネシウム等)を調整し、尿を弱酸性に保つ設計です。
ベッツワン(猫用pHケア チキン)のマグネシウム含有量は0.08%(標準値)。これはロイヤルカナンのユリナリーシリーズと同水準の低マグネシウム設計であり、維持期のケアとして十分なスペックを持っています。
【口コミ・評判】
良い評価「ロイヤルカナンが値上げしたので乗り換え。尿検査のpH値はずっと6.0〜6.5で安定しています。多頭飼いなのでコストが半額近くになり助かりました。」(猫飼い主様)「粒が小さくて、うちのシニア犬でも食べやすそう。ロイヤルカナンより油っぽくないのが良い。」(犬飼い主様)
気になる評価「ライト(肥満用)を買ったら、通常版より味が薄いのか食いつきが悪かった。通常のpHケアと混ぜてあげています。」(猫飼い主様)
【結論】
尿検査の数値が安定している子(維持期)であれば、ベッツワンへの切り替えでコストダウンできる可能性が高いです。ただし、「pHケア ライト」は繊維質が多く嗜好性がやや落ちる傾向があるため、まずは通常の「pHケア」から試すのがおすすめです。
消化器ケア:ベッツワン「可溶性繊維」は便秘対策になる?
ロイヤルカナンの「消化器サポート 可溶性繊維」は、便秘気味の猫にとって生命線とも言えるフードですが、頻繁に欠品することでも有名です。
【成分と効果の比較】
ベッツワンの「消化器ケア 可溶性繊維」も、オオバコ種皮(サイリウム)などを配合し、便をゲル状にして排出しやすくする仕組みは同じです。
【口コミ・評判】
良い評価「ロイヤルカナンがどこにも売っていなくて、仕方なくベッツワンを購入。結果、驚くほど立派なウンチが出ました!効果は本家と変わらないと思います。」(猫飼い主様)
気になる評価「粒の形がロイヤルカナンと違う(ベッツワンは平丸型)ので、最初は警戒して食べませんでした。砕いてトッピングしたら食べ始めました。」(猫飼い主様)
【結論】
「効果」に関しては、ロイヤルカナンと遜色ないという声が圧倒的です。在庫も安定しているため、ロイヤルカナンの欠品対策としてストックしておくのも賢い選択です。
腎臓ケア:食欲不振の犬猫は食べてくれるか?
慢性腎臓病ケアで最も重要なのは「リンの制限」と「食べてくれること」です。
【成分と効果の比較】
ベッツワンもリンやタンパク質を制限し、腎臓への負担を軽減する設計になっています。しかし、ロイヤルカナンが「セレクション」「スペシャル」など味のバリエーションを極限まで増やしているのに対し、ベッツワンは味がシンプルです。
【口コミ・評判】
良い評価「腎臓病のフードはどれも高くて…。ベッツワンは安いので、もし食べなくてもダメージが少ないと思って買いました。意外と小粒なのが良かったのか、カリカリ食べてくれます。」(犬飼い主様)
気になる評価「最初は食べたけど、1袋終わる前に飽きてしまった。今はロイヤルカナンとローテーションしています。」(猫飼い主様)
【結論】
飽きっぽい子の場合、ベッツワン単体だと飽きるリスクがあります。ロイヤルカナンとベッツワンを交互に与える、または混ぜて与えることで、食費を抑えつつ飽き防止を狙う「ハイブリッド使い」をしている飼い主さんが多いようです。
ベッツワンに切り替える際のリスクと注意点
「安いし良さそう!」と思っても、急な切り替えは禁物です。以下の点に注意してください。
「動物病院専用」からの切り替えは慎重に
現在、重篤な症状で治療中(例:尿道閉塞の手術直後、重度の腎不全で数値が乱高下している等)の場合は、自己判断で切り替えないでください。
ベッツワンは優れた療法食ですが、ロイヤルカナンは長年の臨床データに基づいた微調整がなされています。病状が安定するまでは、獣医師指定のフードを続けるのが無難です。
切り替えが推奨されるのは、「数値が安定している維持期」や「予防目的」の段階です。
必ず「混ぜて」与えること
原材料や油分が異なるため、急に100%切り替えると、体がびっくりして下痢や嘔吐をすることがあります。
特にロイヤルカナンは消化吸収性が非常に高いため、それ以外のフードに変えると一時的に便が増えたり柔らかくなったりすることがあります。
- 1〜2日目: ベッツワン10% : ロイヤルカナン90%
- 3〜4日目: ベッツワン30% : ロイヤルカナン70%
- 5〜7日目: ベッツワン50% : ロイヤルカナン50%
このように、最低でも1週間かけて徐々に慣らしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. ベッツワンはどこで買えますか?動物病院にはない?
ベッツワンはネット通販限定です。「ペットゴー公式サイト」「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などで購入できます。動物病院やホームセンターには置いていません。この「店舗を持たない」ことが安さの秘密でもあります。
Q2. ロイヤルカナンから変えたら、毛艶が悪くなりませんか?
ロイヤルカナンは毛艶を良くするオメガ3脂肪酸などが豊富に含まれています。ベッツワンも栄養基準は満たしていますが、個体によっては油分量の違いで毛艶に変化が出る可能性はゼロではありません。ただ、多くの口コミでは「変化なし」「涙やけが減ってむしろ良くなった」という声も見られます。
Q3. ベッツワンにお試しサイズはありますか?
無料サンプルはありませんが、多くのラインナップで「100g」の少量パックが数百円で販売されています。いきなり2kgの大袋を買うのではなく、まずは100gパックを購入し、「食べてくれるか」「吐かないか」を確認することをおすすめします。
Q4. ベッツワンの「pHケア」と「pHケア ライト」の違いは?
「ライト」はカロリーを約10%カットし、満腹感を出すために食物繊維を増やしています。
注意点として、繊維が増えると嗜好性(美味しさ)が少し下がる傾向があります。「太っていない」「まずは食べてくれるか心配」という場合は、通常の「pHケア」を選んでください。
結論:ベッツワンは「賢い飼い主」の新しい選択肢
結論として、ベッツワンとロイヤルカナンの違いをまとめると以下のようになります。
- 絶対的な安心と実績、重症時のケアを求めるなら → ロイヤルカナン
- 安定期のコストダウン、購入の手軽さ、多頭飼いなら → ベッツワン
「ロイヤルカナンじゃないとダメ」という思い込みがあるかもしれませんが、成分や製造背景を知れば、ベッツワンは「安かろう悪かろう」ではなく「合理的な価格設定」のフードであることがわかります。
特に、ロイヤルカナンの購入手続きにストレスを感じている方や、毎月の食費に悩んでいる方にとって、ベッツワンは非常に有力な選択肢です。
もし愛犬・愛猫が気に入ってくれれば、浮いたお金でおもちゃを買ってあげたり、健康診断のグレードを上げたりと、別の形でペットの幸せに貢献できるはずです。






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